放射線科
部署紹介
放射線科医師2名、診療放射線技師12名(内4名は女性)、看護師4名、看護助手1名、クラーク1名の計20名のスタッフで、病院本館とANNEX(健診センター)で業務を行っています。
本館では胸腹部、骨関節等の一般撮影、マンモグラフィ、骨密度測定、胃・大腸などの消化管バリウム検査などを随時受け付けています。CT・MRI検査に関しては、緊急の場合を除き原則予約制になっています。その他、IVR(画像支援下治療)も数多く取り組んでおり、心血管、脳血管、四肢末梢血管に対する血管内治療、肝がんに対する経カテーテル的動脈塞栓術(TAE)などの血管系IVRに加え、消化管へのステント治療などの非血管系IVRも実績を上げています。
撮影された画像は放射線科専門医が読影にあたり、レポートを作成し報告しています。また、近隣の医療機関からの検査依頼も随時受け付けており、患者さんの都合に合わせ当日も含め数日以内に検査ができるような体制をとっています。検査結果は、読影レポートと画像(CDR)を当日手渡し、または後日郵送で提供しています。また、当院のデータはピカピカリンク(佐賀県医療情報システム)を通じて、いつでも利用可能になっています。
スタッフ一同、安全を第一に安心して検査を受けていただけるよう、日々努力しています。
取得資格
各自スキルアップに努めています。(令和6年3月現在)
★検診マンモグラフィ撮影認定技師(NPO法人日本乳がん検診精度管理中央機構)・・・5名
★乳がん検診超音波実施技師(NPO法人日本乳がん検診精度管理中央機構)・・・3名
★X線CT認定技師(NPO法人日本X線CT専門技師認定機構)・・・3名
★肺がんCT検診認定技師(NPO法人肺がんCT検診認定機構)・・・3名
★胃がん検診専門技師認定(一般社団法人日本消化器がん検診学会)…1名
★放射線管理士(日本放射線技師会)・・・1名
★放射線機器管理士(日本放射線技師会)・・・1名
★医療画像情報精度管理士(日本放射線技師会)・・・2名
★第一種放射線取扱主任者試験合格・・・1名
★画像等手術支援認定技師(日本放射線技師会)…5名
★医療安全推進者養成講座修了(日本医師会)…2名
★災害支援認定診療放射線技師(日本放射線技師会)…1名
検査の紹介
■単純X線検査
導入装置:FUJIFILM FCR PROFECT CS Plus、DR CALNEO Smart
胸・腹部、全身の骨・軟部組織などの状態をX線の吸収差(組織や骨などのX線の通過しやすさ)を利用して画像化する検査です。当院装置はコンピュータによってデジタル処理されたX線画像を利用し、より見やすく、被ばく低減にも繋がるシステムを採用しています。検査部位によって、X線吸収差の大きいもの(金属類、プラスチック類、カイロ、エレキバン等)は、画像に影響を及ぼす為、外してもらう事があります。検査室には、検査着を用意していますが、検査当日はなるべく着替えやすい服装でお越し下さい。
撮影で受ける放射線被ばくは、自然界から1年間で浴びる放射線に比べてもずっと少ないレベルで、身体への影響はほとんどありません。安心して検査を受けて下さい。
検査中、正確な位置合わせをするために、身体に触れる場合があります。その場合は説明をしますので、ご協力お願いします。検査内容や検査室の状況により、撮影の順番が前後することがありますが、どうかご了承下さい。
■CT検査
導入装置:本館(Canon320列Aquilion ONE NATURE Edition)、ANNEX(Canon80列Aquilion PRIME)
CT(Computed Tomography = コンピュータ断層撮影)検査とは、ドーナツ形の装置の中央にからだを置いて、周囲からX線を照射します。からだの組織によるX線吸収の違いを、コンピュータで解析して、さまざまな画像を作り出します。本館導入装置は、一回転で16cmの範囲を撮影でき、心臓は一回転0.275秒で撮影可能です。撮影時間が大幅に短縮されるため、被ばくの低減や息止めの負担減、造影剤の減量など、高齢者や小児を含めた、すべての患者さんに「やさしい」装置です。
平成29年には、健診センター開設に伴い2台目の装置を導入しました。肺がんCT検診で主に利用し、本館でのCT検査増、受診当日の検査要求に対応しています。
導入装置:FUJIFILM 3D画像解析システム SYNAPSE VINCENT
3D-CT検査は、CT技術を使って薄い断面を撮影し、そのデータをもとに血管・骨・臓器などを立体構造として3次元に描出し観察する方法です。CT検査で撮影する画像は断面像(横断像)のみですが、細かくて多くの断面を撮影し、その画像をコンピューターで処理することで3Dの立体画像を作ります。
また、色を付けることで3D画像を強調し、よりリアルに表現することができるため、血管・骨・臓器などの状態をイメージしやすくなります。医師が患者さんに説明する時や手術計画を立てる際にも利用されます。
■MRI検査
導入装置:Canon3テスラEXCELART VANTAGE Titan、1.5テスラVANTAGE Elan
MRIはMagnetic Resonance Imaging(磁気共鳴画像)の略です。強力な磁力と電波を使って身体の内部の状態を診る検査です。狭いトンネルの中で検査をします。電波をあてて、出てくる信号を読み取り、いろんな方向の断面画像、血管だけの画像なども作ることができます。
検査中、「ドンドン」「コンコン」という大きな音がしますが、磁場の高速切替えのための振動音です。心配いりませんので、動かないで静かに横になっていて下さい。身体を詳しく診るために腕の静脈から、造影剤を注射したり内服薬を使用することもあります。検査室は強い磁力が発生している管理区域ですので、持ち込めない物、入室できない方がいらっしゃいますので診療放射線技師の指示に従って下さい。
X線は使用しませんので、被ばくの心配はなく、磁気やラジオ波は、からだに感じるものではありませんので検査による痛みはありません。当院は、最新の高磁場3テスラと1.5テスラの2台体制で院内と紹介の検査に対応しています。
本館のCT装置を更新しました
新型検出器が導入され、被ばく低減と高解像力を実現しています。画像再構成にはディープラーニングを応用した再構成技術が搭載され、画質が大幅に向上しました。この画質向上に伴い更なる被ばく低減にもつながりました。そしてもう一つ、Dual Energy技術も搭載されており、仮想単色X線画像の作成や物質弁別(密度)の解析が可能です。尿路結石成分の弁別、新鮮骨折の評価、肺塞栓の虚血領域評価、その他さまざまな分野に利用可能で、Dual Energy CTのポテンシャルは高く、利用価値はまだまだ広がっています。
■血管造影検査(Angio)
導入装置:全身用(Canon INFX-8000V/Bi-Plane)、心臓用(Canon INFX-8000C )
血管造影とは、血管の状態や血液の流れを調べるための検査です。太ももの付け根または腕の動脈から細い管(カテーテル)を通し、造影剤を目的の血管に流しながらX線撮影します。血管が狭くなったり詰まったりしていないか、腫瘍を栄養している血管はどれかなど、血管が関係している疾患を詳しく調べます。また、血管を拡げたり、腫瘍に対して栄養する血管から薬剤を投入したり、その血管を詰めたりなどの治療を行っています。当院の全身用装置は同時2方向撮影、CT様画像も撮影可能で患者さんへの負担が大幅に減った最新装置を導入しております。
血管造影検査のなかで、心臓に特化したものが心臓カテーテル検査になります。冠動脈(心臓を栄養している血管)が動脈硬化などで狭くなったり詰まったりすると、狭心症や心筋梗塞を起こす原因になります。心臓カテーテル検査はこれらの疾患を発見し、治療方針を決めたり、バルーンと呼ばれる風船やステントと呼ばれる筒状の金属を使って狭くなった血管を拡げていく治療まで行っています。
■透視検査
導入装置:本館(Canon Ultimax-i、島津FLEXAVISION F3)、ANNEX(Canon Raffine-i)
連続してX線を照射(透視)しながら主に消化管を観察し診断治療を行います。検査は、主にバリウム造影剤を使う検査の他、内視鏡を使用する検査があります。検査で診断確定後、直ちに治療を実施することもあります。狭くなっている部分を拡げたり、結石を除去したりします。
確実な診断・治療を実施するため、当院は最新の装置、高画質で、画像のゆがみや劣化が少なく検査時のX線の量も低減されている装置を導入しています。
■マンモグラフィ(MMG)
導入装置:FUJIFILM AMULET Innovality+乳腺画像診断ワークステーションAMULET BI-D
マンモグラフィ(乳房撮影)とは、乳房のX線撮影のことです。触診ではわかりにくい乳がんに関して、最も感度の高い方法とされています。乳房は柔らかい組織でできているため、通常の胸部X線写真などの装置では診断困難で、専用装置が必要になります。撮影は、乳房を圧迫し薄くしてから撮影します。薄くすることで乳腺の重なりを減らし、X線も減らすことができます。
当院はマンモグラフィ検診精度管理中央委員会から施設、読影部門、撮影技術部門の全てで評価基準に合格し認定を受けています。安心して検査をお受け下さい。
女性がかかるがんの1位は乳がんですが、死亡率は5位です。早期に発見すれば、約90%の人が治癒します。乳がん検診の受診を、お薦めします。当院はマンモグラフィと超音波を組み合わせた検診も可能です。どうぞご利用ください。
■吸引式乳腺組織生検(当院:マンモトーム生検)
導入装置:マンモトーム リボルブ システム(デヴィコア メディカル ジャパン社製)
マンモトーム生検とは、マンモグラフィ下で針を刺し特殊な吸引機能の機器を用いて生検を行う方法です。4mm程度の切開創から広範囲の組織をとり込むことができ、確実な診断が可能です。局所麻酔で痛みが少なく、外科的生検に比べて患者さんの負担が少ない検査となっています。
■骨密度検査
導入装置:FUJIFILM ALPHYS LF
骨粗しょう症(カルシウムが減って骨がもろくなる病気)の診断のため、骨量(骨密度)の測定を行う検査です。DXA法と呼ぶ、高低2種類のエネルギーの違うX線を利用して測定します。当院の装置は日本骨代謝学会推奨の腰椎と股関節での評価だけでなく前腕骨の測定も可能になっています。また、股関節測定の際は股関節周囲の体組成も同時に評価できるようになっています。検査時間は更衣を含めて10分程度です。健診でも利用可能になっています。
インフォメーションInformation
- [診療科目]
- 内科・消化器内科・神経内科・循環器内科・糖尿病内科・腎臓内科・外科・呼吸器外科・消化器外科・乳腺外科・血管外科・整形外科・脳神経外科・リウマチ科・耳鼻咽喉科・呼吸器科・放射線科・麻酔科・リハビリテーション科
- [受付時間]
- (午前の部) 8:00~11:30
- (午後の部) 11:30~15:00
- [診療時間]
- (午前の部) 8:30~12:30
- (午後の部) 14:00~17:00
- [消化器センター]
- 【診療日】 月曜~金曜
- 【受付時間】 8:30~10:30
- [休診日]
- 土曜午後・日曜・祝日・年末年始(12/29~1/3)
- ※急患の場合はこの限りではありません
- [面会時間]
- 14:00~20:00